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「古川が、本当に夜這いに来たのかな!?」 (もしそうなら、すぐに藤原家から追い出そう!)  昴は、端末とゴルフクラブを手にして、ドアへ向かった。 (来るなら来い! ぶん殴って、通報してやるから!)  しかしながら古川は、昴が勝手に夢に見ただけなのだ。  彼には、何の罪もないというのに。  幸い、深夜の訪問者は古川ではなく、意外な人物だった。 「昴さま、ただいま帰りました」 「暁斗!?」 「な、何ですか!? 素裸で!」  昴は面倒な返事はせずに、夢中で暁斗に抱きついた。 (もしかして、これも夢!?) 「夢でもいい! こうして、暁斗に触れられるなら!」 「一体、どうしたのですか!?」  暁斗は夢でも嘘でもなく、本物らしく世話を焼いてきた。 「とにかく、これを羽織ってください」  彼は急いでコートを脱ぎ、昴の体に掛けた。  小さな主人の華奢な体を部屋の奥へと押し込み、エアコンを入れる。  蜂蜜入りのホットワインを作って手渡すと、昴はようやく人心地着いたようだった。

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