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「もっと、悦くしてあげましょう」 (ん? どこかで聞いたセリフ……?)  夢の中の古川がやったように、暁斗は昴の性器を手に取り、扱き始めた。 「あ! ダメッ! や、イヤッ! 出るぅ!」 「出しても構いませんよ」 「ダメ。毛布、汚れちゃう」 「私が、きれいに洗って差し上げます」 「んんぅ! う、うぅッ! あぁあ!」  暁斗の手に、温かな精がもたらされた。  すかさずそれを、昴の後ろに塗り込める。  滑らかになった蕾に、暁斗は節張った長い指を入れた。 「あぁ……。ん、あぁ、ん……ッ」 「奥まで入れますよ」  暁斗の指の節が、昴の体内を不規則に刺激した。  滑らかに入るかと思えば、圧迫してくる。  そのたびに昴は、快感に震えた。 「あ、暁斗ッ。そこは、そこは、ダメ……ッ」 「解かりました。ここが、悦いのですね?」  暁斗は昴の訴えを逆に汲み取ると、執拗にそこばかりを指先で抉った。 「いやぁ! あぁッ、あ。はぁ、はぁ、あぁああ!」  淫らに腰を震わせると、昴は再び吐き出した。  ほのかに甘い香りが寝室に漂い、暁斗は酔う心地だった。

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