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指を体内から出すと、暁斗は静かに昴を撫でさすった。
軽く口づけ、髪に触れた。
暁斗は、果てたばかりの昴を休ませようとしたのだ。
しかし昴は、不穏を感じていた。
(夢では、ここまでだった……よね)
夢の中では、ペニスが体内に挿入ってくる事はなかったのだ。
もちろん、夢での相手は暁斗ではなく古川だったので、結果オーライだったのだが。
もぞり、と昴は動いた。
「暁斗……」
「どうなさいました」
もぞもぞ、と昴はさらに悶えた。
「……来て」
これはどうしたことか、と暁斗は目を円くしたが、嬉しかった。
意地っ張りな昴が、自分から欲しがるなんて、滅多に無いことだ。
そこで暁斗は、返事の代わりに昴の脚を大きく開いて、その細腰を掲げた。
「では、いきます」
ぐい、と腰を進めるたびに、昴は悦い声で啼いた。
「あぁ! ん、ぅんん、あっ、あッ、あぁんッ!」
「動きますよ」
「え、もう!?」
いつもなら、しばらくそのまま抱いていてくれるのに!
しかし昴のささやかな不満は、すぐに暁斗の腰突きに砕け散った。
いつもより、速いストライド。
いつもより、強い圧力。
いつもより切羽詰った暁斗の息遣いも、昴をどんどん熱くさせた。
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