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 暁斗が時子と面談をすると宣言し、彼女の部屋へ入ってから、5分。  10分、15分……。  古川は、ドアの外で中の様子をうかがっていた。  暁斗が話をつけて、出てくるのを待っていた。  しかし、長い。  ぐっとドアに近づき、耳をそば立ててみても、会話が聞こえるはずもない。 「一体どうなってるんだ。柏、君は大丈夫なのか?」  いっそ、自分も室内へ乗り込んで、彼の加勢をしようか、とも考えた。 「しかし、私が加わったところで、事態は変わらないだろうな」  そこで古川は、昴を探しに出た。  愛し合う当人同士が訴えれば、両親を説得できるかもしれない。  回廊を、昴の部屋へ急いでいると、先程の暁斗のように途中で彼に出会った。  昴もまた、大股で急ぎ足だ。 (これは昴さまも、時子さまに会いに行かれるに違いない)  古川は、こちらから彼に駆け寄り、今現在起きていることについて説明した。

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