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「昴さまは、先だって旦那様に意見し、花園を守りました。どうぞ、自信を持って」
「うん……そうだけど……」
「柏は今、独りで時子さまと戦っているのですよ」
「そう……だね」
「あなた様が加われば、二人です。彼は、心強いことでしょう」
「暁斗……」
「そして、昴さま。あなたも、お一人ではありません。隣には、柏が控えているのです」
古川の言葉に、今度は昴がハッとした。
(そうだ、僕は独りじゃない。暁斗がいてくれるんだ!)
目の前が、開けた心地だ。
「ありがとう、古川。頑張ってみるよ」
「その意気です!」
昴は、時子の部屋をノックした。
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