翔多のほうは自分のそれよりはるかに力強い浩貴の雄に触れたまま、恥ずかしそうに目を伏せている。 「……翔多の中でイキたい……」 「浩貴……」 「いい……？」 　浩貴が翔多の瞳をのぞきこむようにして聞くと、小さくうなずいてくれた。 「翔多……」 　恋人の唇にそっとキスを落として、浩貴は翔多の放った愛液を絡めた中指を彼の隠された小さな場所へすべりこませた。 「……った……」 　途端に翔多が辛そうな声をあげ、形のいい眉が苦しげに寄せられる。 「辛い……？　ごめんな……翔多……」 　指で侵入した翔多の中は、ものすごく狭くてきつい。その分翔多の感じている痛みや異物感は相当大きいだろう。 　けれども翔多は涙をいっぱいにあふれさせながらも、ゆっくりとかぶりを振った。 「平……気……だから……」 　健気にもそんなふうに言ってくれる。 「……翔多……」 　涙ぐむ目元にキスを繰り返しながら、中指でじっくりと彼の中をほぐし、広げ、それから指を二本に増やした。 　翔多は大きく呼吸することで痛みと異物感に耐えている。 　浩貴は彼の乳首を唇で刺激し、萎えている翔多自身を手で擦りあげながら、二本の指を進めていった。 　やがて少しずつだが翔多の強張っていた体から力が抜けていく。 「……浩、貴……」 　色っぽく掠れた声と、翔多の中が時々浩貴の指をキュッと締め付けてくる感覚に、理性の糸が完全に切れる。 　浩貴は翔多の中から指を抜くと、ギリギリまで勃起した自身をあてがい、ゆっくりと挿入していった。 「いた……痛い……浩貴……やっ……」 　翔多は大きな瞳から涙を零し、無意識に体をずり上がらせて、痛みから逃れようとしている。 　苦痛を訴える翔多に浩貴の胸は痛んだが、ここでやめる余裕はなかった。 「翔多、翔多……、力、抜いて……」 「浩……貴……」 「愛してるよ……翔多……」 　心の底から込み上げてくる愛しさを言葉に変えて囁き、腰を進めて行った。 　初めて知る翔多の中は、熱くて狭くて……あまりの快感に頭の芯がしびれてくる。 　長い時間は持たなかった。 　夢にまで見た翔多のすべてに浩貴は溺れて、瞬く間に達してしまった。