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第31話 薔薇の媚薬 ③

「前はミカエルが俺のと自分のものを、一緒に扱きあげるんだ。想像してごらん。俺のがミカエルの楔の裏を刺激しながら大きくなるのを。キツく握るとカリが引っかかって、ミカエルの蜜口は俺のカリに当たる。2人で一緒に気持ちよくなるだ。俺を気持ちよくさせられるのは、ミカエルだけなんだよ」  サイモンを気持ちよくさせられるのは僕だけ……。  優越感に浸る言葉。 「僕、頑張る」 「いい子だ」  頬にキスをされ、サイモンに求められているのが嬉しかった。  しっかりと2人の楔を握りしめ扱く。 「…っ、はっ、ああ……っ」  サイモンの楔が裏筋に擦れる。  媚薬入のオイルの効果も手伝って、手の動きが|疎《おろそ》かになる。 「手が止まっているよ」  そう言われて懸命に擦り合わせる。  くちゅりくちゅりと音がなり、 「いい子だ」  抱きしめられながら媚肉を虐められるのは、すすり泣いてしまうほど気持ちいい。 「やだっ…、それ…や、だ……あっ、あっ…ん、あぁぁ……っ!」  嫌じゃないけど、頭が身体がおかしくなりそう。  もう、今までの僕に戻れない! 「いやだったら、やめる?」 「ああ、ぁぁ…っ、そん、な…。やめ、ないでっ……はぁぁ…っ」  弱い所をぐいっと三本の指で押上げて、ビクンと身体が跳ねた。  気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい……。  頭の中がこの言葉で埋め尽くされる。激しくも優しく弱いところを不規則にノックされると、甘く蕩けさせる感覚が身を包む。  身体の力が抜けても、蕾と媚肉を締め付ける感覚は自分でもわかる。楔を強く握りしごき上げると、腰を淫らに振ってしまう。 「あ、ん…あぁあ…うぅぅ…ん」  前後に振ると、より楔同士が絡みつき身体中が熱く燃え上がり、快楽がうねりとなって襲いかかってくる。 「サイモン、サイ、モン…っあぁぁ…っ」  本当は抱きつきたいのに、楔を扱く手と腰は止まらない。自分から感じる全てのところを、擦り上げてしまい恥ずかしい。でもその羞恥する姿さえ、サイモンに見てもらいたい。  イきそうになると指を止められる。そして波が収まると、ぐちゅぐちゅと淫靡ない音をたたせながら、責められる。 「サイモン、やっだ…、イジワル…しな、いで……っ!」  腰を振る。前後左右に。  太ももが痙攣しても、懸命に腰を振る。  今まで毎夜毎夜、身体を躾けられていたことが身に染みる。  サイモンの指が弱いところにより当たるように、サイモンの楔が自分の楔により擦れるように、甘えるような喘ぎ声をあげなから、酷く虐められたい。 「もう、イっくぅ…、イッちゃう…っ!」  イク時には必ず言わされ、身体がそれを覚えている。 「ちゃんと言えたなミカエル。いい子だ。イかせてあげるよ」  やっとイかせてもらえる。  嬉しさで涙が出た。 「ほらちゃんと擦って、腰を振って、硬くなった乳首を突き出して…。触って欲しいんだろう?乳首も」  乳首にふっと息を吹きかけられる。 「触って!…はやく…っ!」  もうダメだった。  凶暴なまでの悦楽に、何を言っているのかわからなくなる。  早く中をめちゃくちゃにしてくれるのなら、早く乳首を噛んでくれるなら、楔の奥に溜まった熱を吐き出させてくれるなら、なんでもしたかった。 「愛してるよミカエル。俺も、イキそうだ…。一緒にイこう…」  サイモンが乳首を口の中で吸い上げ、甘噛みし、舐めで転がし….。 「うっあっ、あぁーーー……っ!!」 「っく…!」  身体を限界まで反らせ、はしたなく腰を振り立てながら、サイモンの精と共に熱い蜜を弾けさせ、そのままサイモンの体に倒れ込み、意識を手放した。

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