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第12話 タワマン
次々に注がれるワインに酔いが回って来た。ピザも届いた。食べながら話す。
「こんなすごいマンションに一人暮らしなの?」
「変か?」
「いや、お坊ちゃんなんだな?」
「ちがうよ。ちょっと事情があるんだよ。
事情って言うか、持病って言うか。」
「持病?何の病気?」
零士が距離を詰めて来て、頭を小突かれた。
「ここの病気。」
「えっ?頭?」
隣に来て離れない。頭を擦り付けて
「そ、あたま。」
「頭の病気ってやばいじゃん。
看護師になるんだろ。」
いきなりキスされた。
俺は経験がない。焦って腰をずらした。
零士はピッタリと寄り添ってくる。
「ねえ、俺とセックスしよう。」
「ど、どうやって?」
「やり方なら教えてやるよ。」
そう言って抱き寄せられた。
恥ずかしいことに俺の息子が勃ちあがってきた。
(俺、男にも反応しちゃうんだ。恥ず!)
「俺は、その気ないから。やめてくれ。」
「大丈夫だよ。風呂に入ろう。」
何だか広いジャグジーバスに連れて行かれた。
初めての経験に息子はギンギンだ。
零士があの綺麗な身体で服を脱いだ。もっとゆっくり、俺が脱がせたかった。
透き通った美しい身体を恥ずかしげも無く晒していく。手を伸ばしてその肌に触れた。
薄い筋肉に包まれた細い身体。綺麗な形の尻。
思わず抱きしめる。
「おまえも脱げよ。」
慌ててシャツを脱ぐ。ジーパンも脱ぐ。手が震えて思うように動かない。
「すごい、案外いい身体してるね。
俺、受けでいい?」
「えっ?受けって?」
「知らないのかよ。世話が焼けるなぁ。」
風呂場に引き摺り込まれて、シャワーを頭から掛けられて、大きな円形のジャグジーバスに放り込まれた。
「ぷはっ、何すんだよ。溺れるだろ。」
何か泡がぶくぶくしている。ジャグジーにバスバブルも入れたんだ。
「すごい泡。おもしろい!」
「ふん、ガキだなぁ。」
「俺、こんなの初めてだ。」
弾んだ声を出した。
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