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第24話 徹司
徹司は何だか力が抜けてしまった。
「徹司さん大丈夫ですか?」
探偵の吉田に声をかけられて、ハッと気づいた。蓮に聞いてみた。
「いつも、あんなきわどいショーをやるの?」
「今日は特にエロかった。
いつもあそこまで脱がないし。」
客席に徹司がいるのがわかったのか?
見せつけて来た。それが女性客には受けて大評判だ。
男の勃起したペニスを見たい女性は多い。女性のストリップと違ってそこが男性の大変な所だ。
外部の刺激に反応してしまう。
「男は中々大変だな。」
「お客様のような方たちは珍しいですよ。
ゲイカップルでもないんですよね。」
「とんでもない。仕事の関係だ。」
慌てて、徹司が否定する。
「零士はモテるんだろう?」
「ええ、いえ、後ろに怖い人がついてますからね。」
パトロンがいる事は隠さない。零士のパトロンとは、あの秋吉教授だと思っていたが、蓮とシンの言うのは違うようだ。
「怖い人?組関係?じゃ、秋吉は何なんだ?」
(ただの変態か?)
「零士ってショーに出る日は決まってるの?」
「ええ、わりと気まぐれですね。3日おきくらいかな。お金がなくなると来るみたい。
あと、若頭に呼び出された時とか。」
「若頭?ヤクザが零士のパトロン⁈」
「ヤバくない?」
吉田さんの顔を見た。
「どう思います?
零士って、どんな所に顔突っ込んでるんだろ。
学生だよね。二才年上だっけ。」
「ストリップって誰かに脅されてやってるんだろうか?」
「ちょっと組関係、調べてみますか。」
吉田さんは元の職場のコネを使って調査すると言う。
「抜けられなくて嫌々やってるのかな?」
草太にもやばい組織が関わってきたら、命懸けで守ろうと思った。徹司はいい奴だ。いい奴の範疇を超えている。
蓮とシンが
「そんないかがわしい店じゃないです。
男の色気、売ってるけど、無理矢理じゃない。
みんな零士さんのファンですよ。
男から見ても綺麗なんで」
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