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第63話 軟禁

「こんな事して楽しいのかよ。」  陸のマンションに連れて行かれた。 「ごめんよ。 こんなやり方しか出来ねぇんだ。 極道だから、よ。」  マンションに軟禁状態だった。帰ろうと思えば、鍵は開いている。  でも。陸の目が寂しそうなのだ。 「そんな目で見るなよ。」 「待ってる人がいるんだろ。」 「聞き分けのない女みたいな事言うなよ。」  陸が手を引いてベッドに誘う。 乱れたベッドに横になる陸の裸の背中に綺麗なマリア観音の刺青。   後ろから包み込むように抱いてやる。また、火がつく。首筋に舌を這わせて 「また、スイッチが入っちゃったじゃねえか。」  陸の身体も筋肉が美しく、抱き寄せるとまた、身体が疼く。 「いくらでも、出来そうだ。おまえが飲ませたあの酒だな。何か入れただろう。」 「ああ、秘伝の媚薬だ。何回でも勃つだろ。」 「悪趣味な薬だ。極道は何でもあり、か?」 「いいんだ、おまえに抱いてもらえるんなら 地獄にでも行くよ。」  激しいくちづけが終わらない。  身体に熱が沸き続ける。その熱が一つに集まって爆発しそうだ。  後ろから抱いている男の身体が愛しく思える。 強く抱きしめる。 「俺の事、愛してるか?」 「陳腐な事を聞くなぁ。俺には草太がいるんだよ。おまえはただのセフレ。愛なんかねぇよ。」  そう言いながらも陸に握られたペニスがこれ以上ないくらい硬くなって痛い。 「中に出させてくれ。」  陸が自分で広げて腰を持ち上げる。 ずっとやりっぱなしだから、孔が入れて欲しくて濡れている。零士の精液でグチャグチャなのだ。 「突っ込むぞ。」  猛るモノをあてがって入れていく。 「ああ、零士の、いい。」 「俺も爆発しそうだ。」  早くイッてしまわないように、ゆっくり抽送する。 「ああ、いい。いい所を擦ってる。 このまま、死にてぇな。」 「嫌だ。俺は草太と生きたい。 あいつを幸せにしてやりたいんだ。」

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