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第67話 二人の暮らしはブルース

 並んで食事をしている、零士と草太。二人で選んだダイニングテーブル。椅子が個性的だ。4脚全部違うデザイン。  零士がカレーを作った。 「辛い!」 「激辛が好きなんだよ。」 「零士らしいね。」 あの日以来、ヤクザの陸は零士を誘って来ない。 店が終わると二人でジャズバーに寄って、二人で帰って来る。健全な生活ペースが出来てきた。  草太のピアノも上達している。練習は嘘をつかない。ゆっくりなら歌に合わせて弾けるようになった。作曲も少し。ブルースコードを覚えた。  あの日からしばらくは、零士は草太を抱けなかった。汚してしまいそうで。  草太が不思議に思っているのもわかっていた。 性欲の強い零士を知っている。  草太は傷ついた。零士が欲しかった。思い切って聞いてみた。 「零士、もう、俺の事、愛してないの?」 「えっ?草太は欲しくなったか?」  小さく頷く草太が可愛い。 「ああ、もう我慢の限界だ。 草太を抱いていいか?」 「うん。」 「もう、なんて可愛いんだ。 風呂に入ろう。一緒に、ね。」  ゆっくり風呂に入った。草太の髪を洗ってやる。柔らかい髪。フワフワになる。  薔薇の刺青を見せた。胸を合わせて抱き合う。 可愛い反応にスイッチが入る。  草太は肩に筋肉が付いた。この頃、ピアノ教室の隣のジムにも、通っている。 「痛っ。零士が咬んだ⁈」 肩の筋肉に歯型を付けた。 「ひどいな。零士にも付けてやる。」 「キスマだけだよ。歯型はやめてくれ。 ストリップ出来なくなる。」 「キスマだってダメでしょ。」 「大丈夫、みんなが見えない所なら。」 太ももの内側に吸い付いた。 「ここなら、誰にも見せないだろ。」  零士の足を広げてキスしていると、猛々しいモノが頬を叩く。 「ついでにこっちも育てるね。」 「エロいな、その言い方。 草太は天然だな。たまらないよ。」  抱き合って小さな変化も見逃さない。 「髪がまだ、濡れてるよ。」 大きいタオルで巻かれた。 「もう、我慢出来ないよ。煽るなよ。」 「俺もイキそう。」 「舐めてやるからまだイクな!」 「無理!」

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