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★第2話-1 「心配してくれたの?」
5月になった。
この日、秋は二泊三日の校外学習へ向かった。
行き先は京都。
1日目は京都の寺社仏閣の見学、2日目は自由行動、3日目は帰宅といったプログラムだ。
班は名簿順で分けられ、秋は春と同じ班になった。
そして、宿泊する宿も二人で一緒だった。
秋は春と同じ班になり、自然と嬉しいという気持ちを感じていた。
1日目の午後。
あるお寺で、秋は春に「お守りを買いあわない?」という提案をした。
お守りは自分で買うより、お互い買い合うほうが効果があるんだよ、と秋が言うと、春は素直にその提案を受けてくれ、お互いに芸事のお守りを買いあった。
秋はお守りを手に取り、それを天高くかざした。
その様子をただ見つめる春の目を見て、
「一生大事にする!」と声高々に宣言した。
すると、春は少し首を傾げて、言った。
「..お守りって..一年で神社とかに返すんじゃなかった?」
それに秋は拗ねたように言う。
「関係ない!春が買ってくれたやつだから!」
春はいつものように優しく微笑んで、
そっか、ありがとう、と言った。
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