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第2話-3 「心配してくれたの?」
「今瀬くん?」
ふと声がして、振り返る。
すると、そこには春の姿があった。
秋は大きく目を見開いたあと、
思わずわーわーと声をあげ、
泣きべそをかきながら春に抱きついた。
おお...と声を漏らし動揺しつつも、
「どうしたの?何かあったの?」と春は秋に優しく尋ねた。
秋は、春が買ってくれたお守りを無くした、と半泣きで申し訳なさそうに春に告げた。
すると、「そっか」と優しく相槌を打った後、
「じゃあ明日、また買いにこよっか」と春が言った。
その提案に、秋は思わずパァッと顔を明るくした。がすぐに、いやでも...と、再び表情を暗くして言った。
「明日自由行動だし...春も見たいところあるだろうし...」
すると春が、ふわりと笑い、優しい声で言った。
「僕、京都が地元だから別にないよ、行きたいところ」
秋は驚いて聞き返す。
「えっ、京都出身なの!?え、初めて知った!」
春はまた、ニコリと微笑んだ。
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