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第2話-4 「心配してくれたの?」

春が自分のことを話してくれたのが珍しくて、秋は嬉しく思った。 「じゃあ普段は関西弁?」 「んー、家族と話すときはそうかな」 秋は春を覗き込むように言った。 「え、聞きたい」 「急に言われても難しいな」 春は少し困ったような笑顔を見せ、続けて言った。 「今瀬くんも関西出身だよね?」 秋は思わず目を丸くした。 自分の情報を知ってて覚えてくれてる!と感動したからだ。 「すごい、覚えてくれてるやん!」と思わず秋は関西弁で返事をした。 すると、春は少しはにかみながら、「覚えてんで」と、同じように関西弁で返してくれた。 初めて見る春のそうした砕けた姿に、秋の涙はすっかり引っ込んでいた。 秋は嬉しくなり、春を色々と質問攻めにしたが、 「そろそろ帰ろっか」と春がその話をうまいところで切り上げ、春に連れられ宿に帰った。

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