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第5話-3 好きでいる理由
ふと秋は気になり尋ねる。
「あっくんが男が好きだって言った時はさ、なんて言ってたの?」
「そうなんだ、だけ。」
「だけ...?」
「だけ。だからさ、まあ春のセクシャリティもさっぱりですわな。まあでも、偏見はないんじゃないかな。俺のこと避けたりもしないしさ、ほら、秋も避けられたりしてないじゃん。」
「まあね」
「春に聞いてみたら?」
「は!?無理だよ、俺振られてんだよ?」
「まあ確かにね」
「あっくんが春に聞いてよ」
「やだよ、勘違いされるじゃん」
勘違い、というワードに秋は反応する。
どうした?という顔をする松山に、秋はあの日のことを打ち明ける。
好きだと春に告白した時、「勘違いだと思うよ」と言われたことを。
それを聞いた松山は、しばらく黙った後、
「...勘違い、か」と不思議そうに呟いた。
そして松山は表情を戻し、そのあとなんて返したの、と秋に尋ねた。
「俺の気持ちを勝手に勘違いにしてなかったことにしないで、って言って怒った」と秋がいうと、熱烈だね〜と揶揄うようにして笑った。
やめてよ、と言って拗ねる秋に、松山は続けた。
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