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第6話-4 寝起き
そうして春と秋は部屋に戻り、秋は袋からアイスやお菓子を取り出した。
松山が気を利かしてくれて二人にしてくれたものの、秋はそのせいで無駄に意識してしまい、心臓がドキドキと鳴っていた。
秋は動揺を隠しながら、春が見守る中、
即席パフェを作り上げた。
「ほ、ほら!見て!」
秋はそう言って、ベッドに座って見ていた春に、そのパフェを見せつけるように持ち上げた。
おお、と嬉しそうに笑った春。
そうして秋は春の方へ歩き出す。
が、床に置いていた鞄の持ち手に引っかかり、体制を崩した。
咄嗟に近くにあった自分のベッドに転がり、そのままパフェをベッドに落としてしまう。
途端、秋はあああ!と大きな悲鳴をあげた。
春も驚いたのか立ち上がり、大丈夫?と少し焦ったように声をかけてくる。
秋のベッドはアイスとお菓子が散らばり、アイスの染みがどんどんと広がっていった。
やばい!と、秋は風呂場から取り出したタオルを濡らし、必死にアイスがこぼれたシーツを拭いた。
しかしきちんと絞れていなかったタオルのせいで余計ベッドのシミは広がり、ベッドはじっとり濡れてしまった。
せっかく作ったパフェをダメにして、そしてベッドも汚してしまい、秋はあからさまに落胆する。
すると春がそんな秋に気をかけるように、言った。
「秋、今日こっちのベッド使って」
秋はえっ、と声をあげる。
「いやでも....春はどうするの?」
すると春は微笑んで言った。
「僕、今日台本覚えないとで だから寝れないなって思ってたから」
秋はそう言った春に、咄嗟にダメだよ!と言った。
すると春は「1日くらい大丈夫だから」とまた微笑んだ。
しかし秋は引き下がれず、だめ!だめ!と必死に言い続ける。
すると春が言った。
「1年の校外学習の時も寝てなかったんだよ、だから秋が外に出て行くのに気付いたから」
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