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第7話-3 "友達"関係
二つ食べる?と尋ねると、
「いやいいよ、残ったのは秋が食べてね」と春は笑って優しくそう言った。
「春も食べるつもりで買ってきてくれた?」と冗談ぽく聞いてみると、
「あはは、ばれた?」とイタズラっぽく春は笑った。
そして、春が買ってきてくれたアイスを机に並べ、
二人してアイスを覗き込む。
「春はどれ食べるつもりだったの?」
「全部好きなやつだからどれでも」
「え、この味食べたことない」
「美味しいよ」
「え、じゃあ俺これ食べていい?」
「うん」
「春はどうする?」
「んー・・、秋は他どれが気になる?」
「え〜、うーん、いやでも俺一個選んだから春選んでよ」
「んー、じゃあこれ」
「うん」
「・・食べたいやつだった?」
「いやいいよ、違うよ全部食べたいやつだから」
「・・こっちにしようかな?」
「いやそれやめてよ、俺の反応で選ぶやつ!いいよ、春が決めてよ」
「あはは」
「ほら」
「じゃあこっちにする」
「うん」
「・・いいの?」
「だからいいって!あ、じゃあ一口ちょうだいよ」
「うん」
そうして二人は一つずつアイスを選んで、
ローテーブルの前のソファに座り、
横並びでアイスを食べ始めた。
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