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第8話-4 泊まっていきなよ

その後ろ姿をボーと眺めていると、
松山が横からチャチャを入れてくる。 「…おまえさんが好きなので最近の誰かに当てたラブソングは聞いてられんとのことでしたが」 秋はそれをいやいや、と焦った様子で否定する。 「そこまでは…い、言ってないでしょ」 「いや、まるっきりそう言ってたけど」 「え、えー…なに、いつ…?俺そんな白石さんと仲良くないけど…」 「いやだからファンだって言ってたじゃん」 「えー…えへへ…」 と、秋は正直満更でもない表情を浮かべた。 すると、この浮気者!と松山にキッと睨まれる。 「え、いやいや、そういうんじゃなくて、素直に嬉しいじゃん、ファンとか、そういうの」 「ふーん」 「いや何よ」 「あーあ、白石さんかわいそう。誰かに向けたラブソング、その誰かを招待して歌う様を見せられるかもしれないんだね。哀れ白石・・・。」 「いやそんな言い方よしてよ…しかもまだ春を誘うって決めてないから!」 そう言っていると予鈴が鳴り、松山は自分の席へ戻っていった。

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