115 / 209
第14話-4 突然の誘い
目が合い、
「…秋?」と春が少し驚いた様子でそう呟いた。
春の隣にはマネージャーらしき女性がいて、
春が秋に声をかけたのを見て
気を利かせたのか、
少し電話してくるからここで待ってて、と
彼女は去っていった。
二人になり、秋は咄嗟に「お、お疲れ様」と声をかけた。
すると春も、「お疲れ様」と返事をした。
「さ、さっき、デイプロの人たち見たよ!なんか、収録なの?」
「うん。秋は?」
「あ、あ、俺はその、なんか、ドラマの主題歌のコンペの打ち合わせで」
「主題歌?秋が決まったの?」
「あ、いやいや、まだ決まってないんだけど、その、一応、書類が通って、その打ち合わせで」
「そっか。凄いね、決まるといいね」
春がそう優しく微笑む。
「いや、まだ、ほんと、ダメかもしれないし・・」
すると春がニコッと微笑み、「楽しみ」と言った。
ともだちにシェアしよう!

