「...何を望んでるの？」 

「...え？」 「僕にどうして欲しいの？僕と…どうなりたいの？」 秋はじっと春を見つめている。

 「わかんないけど…友達は嫌だ」

 「じゃあ恋人ってこと？」

 「…うん」

 「じゃあ、キスだけじゃないんだよ
…それ以上のこと、秋は出来ないでしょ」 

「…出来るよ」

 「出来ないよ」

 「なんで決めつけるの？」
 秋が少し大きな声で言い返す。 春が振り返り、目を見て言った。 

「僕がそうだから」 

「僕は男が好きだから 女の子をそういうふうには好きになれない
 そういう目で見れない」

 「…違うんだよ、全部 
どう頑張っても…無理なんだよ」