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第23話-2 寂しい
秋は息を切らしながら、
向井のシャツの首元を掴んだ。
「…何したんですか」
向井はその秋の動作に、おおお、と笑いながら、馬鹿にするように言った。
「だからさあ、想像つかない?」
秋はその言葉に、吐き捨てるように言った。
「…気持ち悪い」
向井は片眉を上げた。
そして、言った。
「春はそれに応じてるんだよ」
「君みたいに見返りを提示してるわけじゃない」
「ただ、何も求めず、応じてる」
秋は言い返す。
「でも、無理やり…」
すると、
ははは、と向井は大きな声を上げて笑って言った。
秋は怪訝な顔を向ける。
「無理やりじゃないよ」
「だって、春が挿れる側だよ?」
秋は思わぬ向井の言葉に、思わず固まった。
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