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第25話-3 帰らないで

何袋かある薬の説明に目を通し、解熱の文字がかかれた袋から薬を取り出し、秋はそれを春をベッドの上で抱き抱え、飲ませた。 そしておでこと首に冷えピタを貼った。 

春は秋にされるがまま、従っていた。


 「…こんな状態なのに…マネージャーさん…帰っちゃったの?」 

秋は少し怒りを込めてそう聞いた。


 そんな秋に、春は浅い息のまま、
しんどそうにゆっくり返事をした。 


「さっき……また…熱が上がって…きて……帰った…ときは…点滴した…ばっかりだった…から……」


 ごめん、いい、話さなくていい、ごめん、と春の様子を見て秋はそう言った。

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