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第25話-5 帰らないで

何もしてあげられない、と秋は自分の無力感に打ちひしがれた。 


すると、徐に春がそっと腕を上げ、
秋が春にまわしていた腕にそっと触れた。
 そして春は小さく震える声で言った。 



「……帰らないで」

 「…ここにいて」

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