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第22話
その一言に、タカヤの胸が熱くなる。
「……愁、好きだ。」
愁は顔を真っ赤にして、それでも小さく頷いた。
「……うん。俺も。好きだ。」
その答えに、タカヤは息を詰める。
胸の奥が震え、どうしようもなく愛しくてたまらない。
タカヤの指が、
愁の奥を探るようにゆっくり動いた。
ふと、硬さの違う一点に触れる。
「……ここかな」
軽く押すと、愁の腰がびくんと跳ねた。
「っ……そこ……っ」
息が詰まったような声が、シーツにこもる。
さらにぐっと押し込むと、
内側に埋まっていたしこりのような感触が、はっきりとタカヤの指先に主張してきた。
(これが……愁の“いいとこ”か)
もう一度、角度を変えて押し当てる。
「――っあ!」
愁の背筋が反り、同時に前から透明な雫がひと筋、零れ落ちた。
タカヤはそれを見て、目を細める。
「……もう、十分だな」
タカヤはそう呟くと、ゆっくり指を抜いた。
ぬるりとした感触と共に、愁の体内が名残惜しそうに指を締めつける。
抜かれた瞬間、愁は小さく息を漏らす。
「……っ、タカヤ……」
シーツに滴る透明な雫を見て、タカヤは微笑んだ。
「準備は完璧だな。もう、入れても大丈夫だろ」
愁は赤い顔のまま、頷いた。
「……うん。来てほしい……」
タカヤはローションを手に取り、そっと自分を覆いながら、愁の腰に手を添える。
「じゃあ、初めて……俺がもらうからな。愁、大好きだ。」
愁の瞳がまっすぐタカヤを見つめ返した。
「……うん。俺も。」
その言葉を合図に、タカヤはゆっくりと腰を進め――
二人の身体が、ついにひとつに重なっていく。
タカヤのものが、ゆっくりと愁の奥へ押し込まれていく。
想像していたような鋭い痛みはなく、
ただ“知らない存在”が満ちていくような、かすかな違和感と温かな重み。
愁はシーツを掴み、息を止める。
「……っ……入ってきてる……」
タカヤは愁の頬に触れ、安心させるように微笑む。
「無理はしない。……少し、このまま馴染ませよう」
愁は大きく息を吐き、瞳を閉じる。
重みが中にあることが、不思議と心を満たしていく。
怖さよりも、安堵と幸福感のほうが強い。
「……あったかい」
小さく零した愁の言葉に、タカヤの胸も熱くなる。
「愁……ほんとに、いいんだな。もう離してやれない。」
「うん……いいよ。タカヤを全部ちょうだい。」
そう言って愁はタカヤの手を握り、体を委ねる。
二人はそのまま動かず、静かに繋がったまま、互いの体温を感じていた。
愁が重みを受け入れ、
落ち着いた呼吸を取り戻すのを待ってから、
タカヤはそっと腰を引いた。
ほんの数センチ――抜けすぎないように注意しながら。
「……大丈夫?」
問いかけに、愁はかすかに首を縦に振る。
「……うん。少し……動いてみて」
タカヤは力を込めすぎないよう、静かに押し戻す。
ぐっと奥が満たされ、愁は思わず吐息を零す。
「……っ、は……あ……」
「苦しくない?」
「……うん、むしろ……変な感じ、する……」
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