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第6話
幼少よりある程度の剣術は行ってきていたものの、生死に関わる実戦を想定している騎士団は圧倒的に強かった。二年ほど経った最近になって模擬戦に勝てるようにはなってきたが、負けた数の方がまだ多い。
この国で最も強くなって、民を守れるようになりたい、エドワードは鍛錬場に立つたびに心に刻んでいた。
「殿下も日々の鍛錬でどんどん力を身につけてくださいね」
「ロドルフ!」
先ほどまで審判をしていたロドルフは、エドワードの方に近づいてきて笑顔を見せた。
エドワードもつられて笑っていた。
コーニッヒベル王国騎士団の団長であるロドルフは、エドワードが最も憧れる存在だ。剣の腕前はもちろんのこと、団員を仕切る姿もほれぼれするほどだ。実際ロドルフは、最年少で団長まで登りつめた。
代々騎士団に所属する家系の出身であることを差し引いても、ここ十数年でとても秀でているらしい。
エドワードは、様々な面でロドルフから学びを得ていた。
「ロドルフに負けないくらい強くなれるよう、僕も頑張るよ」
「楽しみにしております」
ドキリ。ロドルフにそう言われて一瞬胸が締めつけられるような感覚がした。
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