成人してからはある程度健康になってはいるものの、内政に関わる方が向いていると考え、レオナルドは現在主に政治に関わっている。 　同時に、教育者としての才能も開花して、教育専門機関で講師としても活動している。王族直々に教わることができると人気で、受講生がとても多いらしい。けれども、レオナルドは本気で学ぶ意欲があるかどうかを厳しく見ているため、落第者もとても多いとのことだ。 　エドワードはレオナルドから勉強を教わった経験があり、講師としての姿は納得しかなかった。 　また、兄弟それぞれが得意分野で国を支えているという感覚が強く、エドワードはとても誇らしく思っている。 「よろしければ兄上もご一緒に父上のところへ行きますか？」 「この後はリズとの約束があるので、申し訳ないですがエドワードだけでお願いします」 「あっ、ごめんなさい……。リザベルさんとの約束の方が大事ですね」 　優しい笑みを浮かべるレオナルドに、エドワードも思わず笑顔になっていた。 　レオナルドは婚約者のリザベルをとても愛している。エドワードもそのことをしっかりと分かっており、レオナルドを応援していた。