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第21話
「殿下、私はここにいます!」
「ひぃっ!!」
ロドルフがエドワードの手を握ってくれたが、触れられただけで激しい痺れが手から走り出した。不快感にビクリと震えた。
「殿下! お気を確かに!」
「身体が、あ、熱い……やだ、死にたく、ない……」
涙で顔がぐしゃぐしゃに濡れ、呼吸も苦しい。このまま死んでしまうのは嫌だ。エドワードは必死に拒むが、どうすればいいのか全く見当がつかない。
「殿下、目が……」
「ああぁぁ!! やめ、やめてぇ!!」
ロドルフに身体を揺さぶられると、大きな波のように激しい感覚が襲いかかってきた。経験したことのない感覚が恐ろしく、エドワードは叫んでしまった。
次第に、呼吸をしているにもかかわらず息が吸い込めなくなってきた。苦しい、目が回る。全身の感覚以外が分からなくなってきた。
ロドルフは何かを言いながら顔を近づけているようだが、何を言っているのか、どんな表情をしているのか、エドワードは理解することができなかった。
次第にエドワードの視界が暗くなってきた。再び目を開けることができなくなってきた。
そしてロドルフの声が完全に聞こえなくなったところで意識が途切れた。
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