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第23話
「僕は対魔物治療が得意分野でして、ロドルフ団長からエドワード殿下が魔物に襲われたかもしれないとのことで診察に参りました」
「そっか……。ありがとう、ハーリー」
ハーリーはニコリと微笑むと、ベッドの横に椅子を持ってきてその場で腰かけた。
「外傷は……見たところなさそうですね。ロドルフ団長からエドワード殿下が突然震えたと聞きました。その前に魔物と遭遇したようですが、エドワード殿下しか見られてないとのことで。どのような魔物でしたか?」
「えっと、宙に浮いてて……。あとは、蔦が絡まってるのが丸くあって、緑色の顔らしきものもあったかな」
「なるほど……」
ハーリーは腕を組みながら何かを考えていた。
しばらくすると、エドワードの顔をじっと見つめてきた。
第二王子なので見られることは当たり前のはずなのに、ここまで近くで見つめられると、エドワードは身体が強ばって余計に動けなくなってしまう。彼はあくまで診察のために凝視している、そう必死に言い聞かせる。
「エドワード殿下、目を見せてください」
「はい……」
エドワードはまばたきをしないように目を開ける。
すると、ハーリーはエドワードの頬を包み込むように触れながら覗き込んできた。
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