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第27話

 エドワードは再びベッドに視線を向けた。ロドルフと二人きり、一体何を話せばいいのだろう。 「殿下……」  沈黙を破ったのはロドルフの方だった。  いつになく弱気な声に、エドワードはさっとロドルフを見る。 「申し訳ございません。私がそばにいながら、殿下に呪いがかかってしまう事態になってしまい」 「ロドルフは何も悪くないよ! 油断してた僕が悪いんだから」 「ですが、日常生活に支障が出てしまう可能性だってあります」 「だったら、ロドルフが僕をつきっきりで支えて。僕はそれでいいよ」  エドワードは言い切ったところで、あっ、と声を出した。 「でも、ロドルフが僕とずっと一緒だと、騎士団の方が……。それに、父上にも呪いのことをお伝えしないと」 「報告と今後の方針も含めまして、先に私の方から陛下へお伝えしてもよろしいでしょうか?」 「うん、よろし……」  すると突然、エドワードの身体に激しい感覚が押し寄せてきた。間違いない、この感覚は森で起こったものと同じだ。 「うあっ!!」 「殿下!」 「あ、熱い……苦し……っ」  下肢から痺れるような感覚が広がって、全身が勝手に震えてしまう。

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