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第38話

「兄上にもご心配をおかけしました……」 「五体満足で戻ってきてくれて十分嬉しいですよ」 「兄上……」  二人に心配をかけてしまったことに改めて申し訳なさが湧き上がってきた。  心配を払拭するために、エドワードは魔物を討伐できるようにすると決意した。  楽しい朝食の時間を終えたところで、三人は立ち上がって部屋から出ていった。廊下にはロドルフが待っていた。 「こちらで準備は整っております」  そう言ってロドルフは、部屋へと案内していった。  昨日から普段とは異なることをしているはずなのに、ロドルフはいつも通りの凛々しい姿だ。様々なことを経験しているからこそ、どんなことにも対処できるのだろう。  ロドルフの背中を見ながら考えを巡らせていると、会議室へと到着した。この部屋は、フィリップが大事な話をするときに主に使われる部屋で、エドワードはほとんど入ったことがない。  ごくり、と喉を鳴らしながら、エドワードは静かに入っていった。  小さな部屋には机と椅子が並んでおり、フィリップ、レオナルド、エドワードの順番に座っていった。 「陛下、レオナルド殿下、お忙しい中お時間いただきありがとうございます」

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