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第40話

「父上、よろしいでしょうか?」  今までずっと聞いていただけのレオナルドが、すっと割り込んできた。 「レオナルド、どうした?」 「ロドルフについてですが、呪いが消えるまでの間エドワードの専属騎士を任命するのはいかがでしょうか?」 「そうか、その考えはなかった。調子が戻ったら勝手に飛び出していきそうな気配だし」 「ちっ、父上……」  自分でも否定はできないけれど、フィリップに言われて少々情けなく思ってしまった。 「では、ロドルフには当分の間エドワードの専属騎士を命じよう」 「はっ! エドワード殿下が何事もなく過ごせるようにいたします!」  ロドルフはフィリップへ深々と頭を下げた。 「エドワード、くれぐれも勝手な真似をしてロドルフを困らせないように」 「もちろんです!」 「ロドルフ、エドワードをよろしくお願いします。私の方でも魔物をについて調べてみますね」 「兄上……ありがとうございます!」 「何かありましたら、ハーリー医師へ共有いただくようお願いいたします」  レオナルドは専門外の知識も多く身につけており、調べごとに関しては誰よりも秀でていた。そのため、図書館の司書を願われることもかつてはあった。  ハーリーと協力すれば、より詳しいことが分かるだろうと期待が膨らんだ。

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