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第46話

 だが、エドワードはまだまだロドルフといたいと思っていた。何かいい案がないだろうかと考える。 「じゃあ……話し足りないから一緒に話そう」 「承知いたしました。それでは失礼いたします」  エドワードはロドルフを部屋に入れて、すぐさま部屋の端にあるソファに腰かける。 「ロドルフも座って」  遠慮した様子を見せながらも、ロドルフは座ってくれた。  いざ話そうと言ってみたものの、エドワードは話題がとっさに浮かび上がらなかった。向かい合って座るロドルフの顔が目に入る。  オリヴェルとは異なる系統ではあるが、ロドルフも端整な顔立ちだとエドワードは思っている。ずっと見ていると、少しドキドキとすることもある。 「殿下、どうかされましたか?」 「え、あ、なんでもないよ……」  まさかロドルフの顔をじっと見ていたとは言えない。  ここまで近い距離で二人きりでいたことがあっただろうか。おまけに第二王子と専属騎士という、関係も変化している。離れたくない一心で切り出してみたものの、エドワードは落ち着かなかった。 「……ロドルフのこと、独占しちゃってるみたいな気分」 「仮初めではありますが、専属騎士なのでそのようなものです」

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