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第47話

「慣れるまで大変だなぁ……。そういえば、ロドルフは騎士団に入る前は王族の専属騎士を目指そうとは思わなかったの?」 「正直なところ、夢のまた夢といったような、とても叶えられないと思っていました。私の家は代々騎士団に所属する家系ではありますが、そこまで大きな家ではありません。私が団長になったことすら、父は驚いていました」 「ロドルフは強いし、統率も上手いからね」 「恐れ入ります」  実際のところ、フィリップは歴代の騎士団長の中でロドルフを最も褒めている。それほどまでに強固な繋がりのある騎士団である。 「僕もロドルフみたいに強くならなくちゃ」 「私も、入団した頃はそこまで強くありませんでした。日々の鍛錬についていくのに必死でした」 「えっ、そうなの!?」 「模擬戦で負けることも多々ありましたし、魔物討伐で怪我を負ってハーリー医師に世話になることもしょっちゅうでした。付き合いとしましては、そろそろ十年でしょうか」  今の姿からはとても想像できない姿だ。エドワードは意外に思いつつももっと知りたいと興味が湧いてきた。 「ハーリー医師は前から独特な雰囲気だったの?」 「独特……。そうですね、普段はあまり話しませんが、診察になると饒舌でした。それから、魔物に対する知識は昔から人一倍多いようでしたね」

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