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第48話
「医者としての才能があったんだね。彼のおかげで僕の呪いについてもすぐに見抜いてくれたし」
「彼のおかげで今の騎士団が困らないところもありますね」
ロドルフはもともと人の才能を小さなところでも褒めることがあるが、ハーリーについては絶大な信頼をしているようだ。
エドワードとの付き合いよりも長いので当然かもしれないけれど、これからもっとロドルフと接してハーリー以上に知ってもらいたい。
ふと、エドワードはまだドキドキしていることに気づいた。これは、ハーリーに対する嫉妬も影響しているのだろうか。
「殿下がいらっしゃるから、今の団員が切磋琢磨していることが最も強いかと思います」
「えっ、僕?」
予想外にエドワードのことが出てきて、ドキリと心臓が跳ね上がった。
「民のためにも強くなければ。殿下はいつもそうおっしゃっておりますよね。だから、自らも殿下に負けないようにと団員は思っています」
「そっか……。みんなが真面目だから、当たり前だと思ってた」
「陛下も士気が高いと褒めております。殿下のおかげとも」
「父上には成果のことばかり聞かれるけど……。そうなんだ……」
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