50 / 171
第50話
「殿下、今すぐに……」
「ロドルフ……ごめん、外にいて……」
乱れた呼吸でエドワードは、なんとかロドルフにそう伝える。自分でどうにかするためにも、ロドルフに近くにいられては頼ってしまうかもしれない。
「承知いたしました。何かありましたら、すぐにおっしゃってください」
ロドルフは静かに部屋の外へ出ていった。
部屋の中にはエドワードの粗い息遣いだけが聞こえる。一人きりだと自覚したところで、上体をなんとか起こしてズボンの前に手をかける。
「んっ……」
ほんの少し触れただけでも、身体は小さく震えた。すっかり硬くなったエドワードのペニスは、反り上がっていた。
すぐに発散できるだろうと、そのままゆっくりと両手を添わせて上下に移動していく。
発情とは言っていたものの、精神に反する反応なせいか苦しくてしょうがない。
「んぅっ、ふっ……」
ロドルフがしてくれたような動きをしているのに、心地いいと感じられない。身体は反応しているものの、ただ刺激を受けている結果のようだ。
「どうして……?」
エドワードは不快感しかなかった。理由が分からないまま、早く終えるために震える手でひたすら続けていく。
ともだちにシェアしよう!

