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第51話
ロドルフがしてくれたときは、心地よくてあっという間に達した。一体何が足りないのだろうか。
「ロドルフ……」
エドワード自ら外に出るよう言った手前、助けを求めたくなかった。それでも、無意識のうちに名前を呟いていた。
ロドルフの手はもっと大きくて、温かくて、剣を握っている証があって。
頭の中に彼の手を思い浮かべて動かしていくうちに先端が湿ってきた。これでようやく出てくれるだろう。
「ロド、ルフ……」
全身が震える中で、エドワードは両手を速く動かしていく。より激しい刺激となっているはずなのに、まだ達する気配は見えない。
「どうして、早く……っ」
心と身体が相反する状態なせいなのか。みるみるうちにエドワードの視界がにじんできた。
こんなことで涙が出てくるなんて、悔しくてしょうがない。発散するために必死に両手を動かし続ける。
ロドルフに頼らずに、一人でもできるようにならなくては。そう言い聞かせながらロドルフの感触を思い出す。
昂りに触れながらも、上体を包み込んでくれた温もりはとても心地よかった。仕方ない行為だったけれど安心感があった。
「ロド、ルフ……うぅ……んっ!」
ふとロドルフの顔が思い浮かんだ瞬間、エドワードの昂りからドクドクと熱が溢れる感覚がした。左手で目元を拭い、改めて確認する。
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