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第54話
「エドワードはそういったことに興味がなさそうですからね。閨事についても、拒否しているようなものでしたし」
エドワードはかつて閨教育を受けた際、エドワードは終始恥ずかしくなっていた。その姿をレオナルドに気づかれ、追加で知識を詰め込まれた。
「そこに関してだけは、私は不安です。未来の王として、子を成さなければなりませんので」
「うぅ……。大事だとは思っています。ですが、あの感覚はとても慣れるようには思えません」
「今は、心が伴っていないのが原因かもしれませんね。愛する人ができれば変わるかもしれませんよ」
「愛する人……」
レオナルドでいえばリザベルだ。
二人の出会いは政略的なものではあったが、次第に心から惹かれ合っていった。エドワードはレオナルドの変化から感じ取っていた。
こういった話をすることはないけれど、レオナルドも感じることはあるのだろう。
「愛する人のおかげで、私はこうして元気でいられるようになりました。父上も、母上が存命のときには我々よりも母上に愛を向けていた気がしますよ」
「そういえば……。子どもの頃はそれが当たり前でしたね」
「エドワードにもずっとそばにいてくれる相手が現れることを楽しみにしています」
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