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第55話
ふと、エドワードの頭の中にロドルフが思い浮かんだ。
騎士団で鍛錬するようになってからずっとそばにいてくれているが、あくまで団長として見てくれているからだ。
伴侶ではない、エドワードは首を振ってかき消した。
「エドワード……?」
「い、いえ。今の僕には、鍛錬しか思い浮かびませんでした」
「また閨教育が必要なようですね」
レオナルドは笑いながらそう言ってきた。本人は冗談のつもりかもしれないが、あまりその雰囲気は感じられなかった。
「それとも、私以外の方がよろしいですか? たとえば、ロドルフとか」
「そ、それはいけません!! ロドルフには騎士としての務めがあります」
「冗談ですよ」
エドワードは完全にからかわれていた。顔はすっかり赤くなっているに違いない。耳まで熱くてしょうがない。
「ロドルフのことを話すエドワードがいつも楽しそうだったので、つい」
「そんなに変わってますか……?」
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