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第61話

 団員たちが礼をして、別の団員たちと入れ替わる。  エドワードは今まで模擬戦の団員たちの反応を意識したことがなかった。強ければ強いほど盛り上がっている。あくまで模擬戦ではあるけれど、力があることは大事である。  それくらい強くなりたいとエドワードは改めて感じた。  勝負はあっという間につき、二人は互いに礼をしていた。 「さて次は……」 「ロドルフ団長、久しぶりに俺と模擬戦お願いします」  木剣を持ったオリヴェルが、審判をしているロドルフの前に立った。 「せっかくだからその勝負、受けて立とう」  おぉ、と皆が盛り上がる中、ロドルフとオリヴェルは向かい合って立つ。ロドルフの近くにいた団員が審判を務めることになった。  ロドルフもオリヴェルも普段あまり戦う姿を見ることがない。そんな二人が一戦交えるとは、皆も驚きばかりだろう。

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