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第64話
エドワードとロドルフは、小部屋で鎧を脱いで置いた。
「それにしても、ロドルフ相変わらず強いね、さすがだよ」
「ありがとうございます。オリヴェル相手だったので負けないよう必死でした」
「そうかなー? 僕にはロドルフが軽やかに見えたよ。でも、オリヴェルも僕よりも強いと思うけど」
「ありがとうございます、殿下」
するりとオリヴェルが会話に入り込んできた。どうやら見回り組の団員との話を終えたらしい。
「オリヴェルもお疲れさま。二人の戦いが見れていい刺激になったよ」
「恐れ入ります。解呪できましたら、また殿下の戦うお姿を拝見したいものです」
「うん。また戦えるように頑張るよ! あ、でも、オリヴェルと戦ったら負けちゃいそう……」
「それまでにロドルフ団長に鍛えてもらうのもいいかもしれませんね!」
笑いながらオリヴェルの視線はロドルフに向けられた。
調子のいい口調に若干呆れている様子のロドルフは、はぁ、と小さくため息を漏らしながら口を開いた。
「今はまだ殿下は休まれることが最優先だ」
「まあまあ。程よく休んで程よく動いて、それが大事ではないですか?」
「そ、そうだよ! たまには動くのもいいんじゃない?」
「……殿下の体調次第です」
今日はもう休む方向だが、そのうちもう少し動いてもよさそうな気がしてきた。オリヴェルのおかげで変わってくれたことはありがたい。
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