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第78話

 エドワードが目を開けると、心がこのままずっと寝ていたいと訴えている。  昨夜はベッドに入ってからもずっと、ロドルフに対する自らの気持ちを考えていた。だが、結論が出ることなくずっと問答を繰り返していて、いつの間にか眠りについていた。  身体の疲れがまだ残っているような気がした。けれども、今日はハーリーの診察もあるので起きなければならない。 「はぁ……」  身体に力を入れようとしたところで、エドワードの身体がゾワゾワとしてきた。  朝起きぬけで発情してしまった。エドワードはため息をつきながら下肢に手を伸ばした。  コンコンッ── 「殿下、そろそろ起床のお時間です」  こんなときにロドルフがやって来るなんて。だが、返事をしなければ心配されて入ってくるだろう。 「あっ、ちょっと待っ……」  エドワードは声が震えてしまった。平静を装って自分で対処するつもりだったのに、ロドルフに気づかれてしまっただろう。 「殿下、その声……失礼します!」  ガチャ、と、ロドルフはドアを開けて入ってきた。すぐにロドルフと目が合って、顔に熱が集まってきた気がする。 「そ、その、えっと……」 「大丈夫ですか、殿下……?」  エドワードは首を横に振っていた。自分でどうにかしたいはずなのに、身体はロドルフに触れられたいと勝手に動いていた。

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