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第95話
「でもさ、ロドルフが団長としてとっても貢献してくれてるから、民も安心だね」
「ありがとうございます。他の団員も責任感の強い者ばかりなので、彼らのおかげでもあります」
「これからもよろし……」
「あっ! ロドルフ団長だ!」
「エドワード殿下もいらっしゃるよ!」
すると突然、どこからか子どもたちの声が聞こえてきた。辺りを見渡すと、少し離れたところに公園が見え、敷地を囲う柵の向こうに四人の少年が手を振っていた。
「行ってみましょう」
「うん」
エドワードは早足で公園へ入っていき、少年たちのもとへ行った。
「エドワード殿下、こんにちは!」
「こんにちは。みんな何してたの?」
「僕たち騎士団ごっこしてました!」
「ほんと!? 今ね、ロドルフと騎士団について話してたんだ。ねっ」
「はい。みんなのような頼もしい子たちには、将来入団してほしいって殿下がおっしゃってたよ」
ロドルフは上体を少し下げて、少年たちに顔を近づけるように話しかけた。
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