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第105話
ビクビクと次の行動を待っていると、臀部に濡れる感覚がやって来た。
「ひぅ……」
潤滑油は室温で少しひんやりする程度ではあるが、とろみがあるようでゆっくりと垂れているような感覚だった。太ももやペニスの方にまで流れていき、じわじわと広がっていく。閨教育のときも話をしていた気がするが、聞くだけと実際に触れてみるではまるで違う。
全身が敏感になっているせいか、少しの刺激で身体は興奮を増していく。鼓動が激しく脈打っていて、胸がはち切れそうだ。
「殿下、触りますね」
ロドルフの声がしたかと思ったら、潤滑油で濡れた臀部をロドルフの手が撫でてきた。
「あっ……」
優しく包み込んだ手は全体をやわやわと揉んできた。まるで疲れた筋肉を解すような感覚だった。緊張するエドワードを気遣ってか、ロドルフの温かい手が気持ちいい。
少しずつ指が移動していって、自ら触れることのない部分にロドルフの指が掠める。
「うぅっ」
「力を抜いてください」
「そん、な、急には……」
「ゆっくりと、深く呼吸してみてください」
言われた通りに、エドワードはゆっくりと息を限界まで吸って、全てを出し切るように吐いていった。自分でも力が抜けていく感覚がした。
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