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第111話

「は、はいっ……た、全部……?」 「ええ……。ですが、まだ動きますよ……」  くぐもった声のロドルフは、少し腰を引いていったかと思えば、すぐに奥を貫いた。 「あああっ!」  小さかった動きは徐々に大きくなっていき、パンパンッと肌のぶつかる音をさせながら何度も中を擦り上げる。  異物を受け入れる場所ではないにもかかわらず、まるで初めからロドルフのものが入るのが当たり前のような気がしてきた。 「殿下っ……」  突然ロドルフの腰が激しく動かされ、エドワードに広がる痺れが絶え間なく続いていく。エドワードは喘ぎを抑えることができなくなった。  エドワードはぎゅっとシーツを握ってなんとか腰を上げていた。だが、そろそろ体勢を保つのも限界だ。 「あっ、ロドルフ……! で、出ちゃ……ああぁぁっ!!」 「私も……っ……」  エドワードが再び達したそのとき、ぴたりとロドルフの動きが止まった。  粗い呼吸で身体を落ち着かせていると、ロドルフからも激しい息遣いが聞こえた。それから、中にドクドクと熱が流れてくる感覚がした。  ロドルフも達したようだ。エドワードは発情の対処のためだと分かっているのに、ロドルフが感じてくれたことがやけに嬉しかった。

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