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第114話
「それでは殿下、おやすみなさいませ」
フィリップとレオナルドへの報告を終えて、エドワードはようやく一人きりになれた。まだ腰の重いエドワードは、そそくさと着替えてきちんと整えられたベッドに転がった。
ロドルフは性交してからもエドワードに普通に接してくれたけれど、仕方なくしているとしか言いようがないくらい苦しそうな表情が時折見えた。
「はぁ……」
これが、恋というものなのか。エドワードは胸が締めつけられそうなほど苦しくてしょうがなかった。
もし自分が女性であれば、ただひたむきにロドルフを振り向かせようと必死になっていただろう。現実は一筋縄ではいかないものだ。
男で、この国の第二王子で、次の国王で。
そう簡単に捨てられるものではない上に、ロドルフが今苦しさを見せながらそばにいてくれているのを無下にすることにもなる。決してしてはいけないことだ。
「僕は……どうすればいいの……?」
無事に解呪できた後、ロドルフとどう接すればいいのだろう。
ただの第二王子と騎士団長という関係でいられるのだろうか。そもそも、エドワードは元の関係が受け入れられるのだろうか。
とてもできる気がしなかった。
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