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第121話
「……分かりました。エドワード殿下も加わっていただき、六人で討伐に向かいます。陛下、よろしいでしょうか?」
「うむ。頼んだ、ロドルフ」
「ありがとう、ロドルフ!」
ロドルフが頷いてくれたことが嬉しかった。命に関わることではあるけれど、自ら招いてしまった問題は自らの手で解決したい。エドワード自身の手で叶えられる。
「では、明日精鋭部隊での作戦共有、明後日の昼間に王都を出発の予定で行います」
「分かった」
「それと、もう一つご相談があります」
ロドルフは机から目を離し、フィリップの方へまっすぐに顔を向けた。その途端、ロドルフの雰囲気がやけに重苦しくなった。
一体どうしたのだろうかと、エドワードには内容が全く想像できなかった。騎士団に関する相談をする姿を見たことはあるけれど、真剣ながらも生き生きとしていた。
だが、今までこんなにも暗いロドルフは見たことがないはずなのに、どこか既視感を覚えた。まるで、笑顔を浮かべながら見える苦しそうな表情を思わせる。
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