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第124話
「僕は、ロドルフがそばにいてくれなきゃ、王になる意味がないの!」
エドワードは思わず立ち上がって再び叫んでいた。こんなに声を荒げたのは、いつぶりだろうか。
「殿下……」
「エドワード、本気なのか……?」
エドワードの気迫に押されたのか、フィリップは弱々しく訊ねてきた。エドワードはフィリップに顔を向ける。
「父上、僕は本気です」
「そうか……」
フィリップは腕を組んで考え込んでしまった。
それからエドワードは再びロドルフをじっと見つめた。ロドルフの答えを聞かせてほしい、そう目で訴えかける。
「エドワード殿下……」
しばらく沈黙していたロドルフはそっと呟いた。
すると、いつもの凛々しい表情が浮かび上がってきた。
「私は、エドワード殿下の真っすぐで熱いお気持ちに応えたいと思います」
「ロドルフ……!」
エドワードは自然と笑顔になっていた。きっとすぐ近くに立っていたら、勢いよく抱きついてしまっていたかもしれない。
「頼んだぞ、ロドルフ」
フィリップも顔を上げて喜んでいた。やはり、ロドルフに絶大な信頼があるからこそ辞めてほしくなかったようだ。
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