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第125話

「父上、エドワード、ロドルフ」  今まで黙っていたレオナルドが呼びかけてきた。微笑んでいる姿を見ると、レオナルドもロドルフが辞めないことが嬉しいようだ。 「まずは魔物の討伐ですよ。私も、微力ながらここでハーリーを手伝おうと思います」 「ありがとうございます、兄上!」 「全員で無事に帰還できるよう尽力いたします。そして、エドワード殿下の呪いを解きます」 「うん! 改めてよろしく、ロドルフ」 「皆の無事を祈っておるぞ」  フィリップは期待を抱いた表情で立ち上がり、会議室を出ていった。 「お二人とも、気をつけて」  続いてレオナルドも声をかけてから部屋を出ていった。 「殿下、ひとまずお部屋へ戻りましょう」 「うん」  二人も揃って会議室を出ていき、無言で廊下を歩く。ロドルフは、一歩下がっていた。  自室に近づいていくうちに、エドワードはロドルフと二人きりで話したいと思ってきた。もう一度、ロドルフの意思を確認したい。  エドワードは自室のドアを開けると、ロドルフの方に振り返った。

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