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第127話

 真っすぐなロドルフに隠し事はしたくない。無事に魔物を討伐して帰ってきて、それから自らの想いを告白しようとエドワードは決心した。たとえ一方的なものでも、全てさらけ出しておこう。  安心したせいだろうか、エドワードは呼吸が苦しくなってきたことに気づいた。鼓動もやけに速いし、そろそろ立っているのも辛い。 「殿下」  ロドルフに呼ばれてエドワードはじっと見つめた。ロドルフもじっと見つめている。  きっと、エドワードの目にはくっきりと模様が浮かび上がっているのだろう。 「今は発情を抑えるのが最優先ですね」 「うん……。ロドルフ、相手をお願いしてもいい?」 「もちろんです」  何度も申し訳ないと思ってきたけれど、ロドルフ以外の相手が考えられない。  ロドルフは優しい笑みを浮かべながら、エドワードをベッドに導いてくれた。  これで最後だろうけれど、ロドルフの熱をしっかりと感じておこう。心の不安が軽減できたので、ロドルフのことが好きと自覚できただけよかったのかもしれない。

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