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第139話
これで一気に形勢逆転した。数としてはエドワードたちが圧倒的に有利だが、魔物はどんな攻撃をしてくるか分からない。油断は禁物だ。
魔物から目を逸らさずに見ていると、いくつかの蔦がやけに速く動いていた。何か来るかもしれない、エドワードはぎゅっと剣を握る。
すると突然、本体からは想像できない速さで蔦が四方に伸びていき、エドワードたちに襲いかかってきた。
なんとか気づけたエドワードは、剣を掴まれる前に半分ほど斬り落とした。本体から離れた蔦は、黒い煙を出しながら消滅していった。
皆無事に攻撃を避けることができたようで、位置を変えつつも剣を構えていた。そしてかなりのダメージを与えられたのか、魔物は少し小さくなって遅くなった気がした。
今なら最大の攻撃を与えられる。エドワードは皆と目配せをしてコクリと頷いた。
エドワードの右隣にいた団員がいち早く魔物に向かって走っていく。
魔物は足音に気づいたのか、くるりと向きを変えて団員の真正面に顔を向ける。そして、ゆっくりと口元を歪めていく。
そのおぞましさにエドワードは恐怖で身体が固まってしまった。けれども、彼に呪いがかかってはいけないと、すぐに全速力で向かっていく。
「伏せて!」
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